東京都健康安全研究センター
鳥インフルエンザ (H7N9)(ヒト)の発生状況

更新日:2018年2月23日

 鳥インフルエンザA(H7亜型)は、通常、鳥の間で感染が循環しているインフルエンザウイルスです。

 2013年4月1日、WHOは中国で初めて鳥インフルエンザ(H7N9)のヒトへの感染があったことを発表しました。

 感染事例の多くは家禽との接触により感染したものと疑われていますが、まれにヒトからヒトに感染したと疑われる事例があります。なお、ヒトからヒトへの持続的な感染は確認されていません。

 WHOは、鳥インフルエンザが発生している地域への渡航に際しては、養鶏場への立ち入り、生きた家禽(かきん)類をさばく市場での動物との接触、家禽を解体する場所への立ち入り、家禽や動物の排泄物で汚染されていると考えられる物等との接触を避けるように助言しています。

 現地に渡航される方は、石鹸と水で手をよく洗い、食品の安全に気を付けましょう。 

 

鳥インフルエンザ (H7N9)の発生状況(WHO 2018年2月までの更新による、2018年は香港CHPから)

中国での発生状況

中国での発生状況

2018年にヒトへの感染が報告されている地域…黄色、2017年までにヒトへの感染が報告されている地域…水色

 香港衛生予防センターによると、9月29日現在、2018年1月以降に広東省と新疆ウイグル自治区から鳥インフルエンザ(H7N9)患者が報告されています。

 

 2017年3月~2018年2月に公表された鳥インフルエンザ(H7N9)患者の推定発生地域は、北京市、天津市、河北省、山西省、内モンゴル自治区、遼寧省、吉林省、上海市、江蘇省、浙江省、安徽省、福建省、江西省、山東省、河南省、湖北省、湖南省、広東省、広西チワン族自治区、重慶市、四川省、貴州省、雲南省、チベット自治区、陝西省、甘粛省、新疆ウイグル自治区、香港です。

※当ホームページは新たな患者の発生があった場合、もしくは毎月末に更新しています。

 

患者報告数

報告地域 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
北京市 2 3 1 4 23  
天津市       2 3  
河北省 1     3 25  
山西省         2  
内モンゴル自治区         1  
遼寧省       1 4  
吉林省   2     1  
上海市 34 9 5 4 6  
江蘇省 27 32 19 31 141  
浙江省 51 91 48 31 89  
安徽省 4 14 14 6 61  
福建省 5 18 40 11 33  
江西省 5 2 3 3 38  
山東省 2 2 2 1 17  
河南省 4       22  
湖北省     1 1 27  
湖南省 3 20 2 8 61  
広東省 4 107 71 14 64  
広西チワン族自治区   4     27  
重慶市         7  
四川省         35  
貴州省     1   18  
雲南省         7  
チベット自治区         3  
陝西省         6  
甘粛省         5  
新疆ウイグル自治区   8 2   3  
香港 2 9 2 4 4  
マカオ       1 1  
台湾 1 2     1  
マレーシア   1        
カナダ     2      

*:WHOの公表日
 2013年4月1日~12月17日
 2014年1月6日~12月30日
 2015年1月19日~12月17日
 2016年1月19日~12月19日
 2017年1月3日~10月26日
 

中国以外での発生状況

 2014年2月に報告されたマレーシア滞在中に入院した1人は広東省からの旅行客です。
 2014年1月および6月に台湾から報告された3人は中国で感染した可能性があります。
 2015年1月に香港から報告された1人は中国(広東省)で感染した可能性があります。
 2015年2月にカナダから報告された2人は中国へ旅行し香港経由で帰国しました。
 2016年12月にマカオから報告された1人は中国(広東省)で感染した可能性があります。
 2017年2月に台湾から報告された1人は中国(広東省)で感染した可能性があります。

 

 

月別患者報告数(WHOの資料による)※2018年2月公表分まで

月別患者報告数(WHOのDONsでレポートが出た日付けを元に患者数を月単位で集計したものです)

 

 東京都では、「鳥インフルエンザ(H7N9)に感染したことが疑われる患者*」のウイルス遺伝子検査を行う場合、「比較的最近に患者発生またはヒトへの感染が報告されている地域(地図上黄色表示)」を「ヒトからの感染の可能性を考慮する渡航先(患者発生地域)」として考慮しています。

 *注  発症前10日以内に患者発生地域に渡航又は居住し、38℃以上の発熱及び急性呼吸器症状が出た患者、又は、感染の可能性が疑われる患者或いは鳥類等との直接又は近距離での接触があった患者、等

 

その他の関連情報

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