東京都健康安全研究センター
風しん Rubella

更新日 2015年3月23日

   

1 風しんとは

 風しんは、風しんウイルスによる感染症です。

 以前は、数年ごとに春から初夏にかけて、学童から若年層を中心に流行がみられていました。定期予防接種導入後、国内での風しんはほとんどみられなくなっていました。しかし、2012~2013年に、20~40代の男性を中心に全国で大規模発生が見られ、東京都内では1年間の患者報告数は3,445人に達し、調査が始まって以来、最も大きな流行となりました。この流行に伴い、都内では16人の 先天性風しん症候群 (CRS) の患者が発生しました。定期接種導入前の年代で予防接種を受けていない人や、これまで風しんに罹患したことがない人など、風しんに対する免疫を獲得していない集団での流行には引き続き注意が必要です。

 世界でも、麻しん同様に、風しんの排除(elimination)に向けて、予防接種率の向上等の風しん対策が強化されていますが、風しんの流行は世界各地で起こっており、妊婦が風疹に感染して年間推定110万人の先天性風しん症候群の赤ちゃんが生まれていると推定されています。

 

2 原因と感染経路

 病源体は、風しんウイルス(rubella virus)です。
 患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」が主たる感染経路ですが、その他に、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」もあります。周囲へ感染させる期間は、発しんの出現する前後の1週間程度と言われています。妊娠初期に風しんにかかると、母親から胎児へ胎盤を介して感染し、先天性風しん症候群を起こすことがあります。 

 

3 症状

 通常2~3週間(平均16~18日)の潜伏期間の後、発熱、発しん、リンパ節腫脹が出現します。発熱は、約半数にみられる程度で、感染しても症状が出ない場合もあります。基本的に予後は良好ですが、稀に、関節炎や血小板減少性紫斑病、急性脳炎などの合併症を起こすことがあります。一度感染し治癒すると、大部分の人は終生免疫を獲得します。

 

4 治療

 特別な治療法は無く、症状に応じた対症療法が行われます。

 

5 予防のポイント

  有効な予防は、風しんワクチン接種です。先天性風しん症候群の発生を防ぐために、妊婦とそのパートナーの予防は特に重要です。

 予防接種法に基づく定期予防接種が行われています。

 日本における予防接種スケジュール 

 詳しくはお住まいの区市町村の予防接種担当窓口におたずねください。

 

6 診断・感染症法との関係

 診断は全身性の小紅斑や紅色丘疹・発熱・リンパ節腫脹の全てが認められることによります。

 診断の確定は、病源体の検出あるいは抗体検査によります。

 感染症法では、五類感染症(全数把握対象)に定められており、診断した医師は可能な限り24時間以内に最寄の保健所に届け出ることが義務付けられています。
   

7 さらに詳しい情報が必要な方は

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