東京都健康安全研究センター
劇症型溶血性レンサ球菌感染症 Severe invasive streptococcal disease

更新日:2015年3月3日 

1 劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは

 劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、レンサ球菌による感染症です。通常は、レンサ球菌に感染しても無症候のことも多く、ほとんどは咽頭炎や皮膚の感染症にとどまります。しかし、稀に通常は細菌が存在しない組織(血液、筋肉、肺など)にレンサ球菌が侵入し、急激に症状が進行する重篤な疾患となることがあります。

 小児が多く罹患するA群溶血性レンサ球菌感染症とは区別されます。

参照: A群溶血性レンサ球菌感染症

 

2 原因と感染経路 

 劇症型溶血性レンサ球菌感染症の患者の傷口・創部への直接接触によって感染します。

 

3 症状

 初期症状としては、発熱や悪寒などの風邪様の症状、四肢の疼痛や腫脹、創部の発赤などが見られます。発病から病状の進行が非常に急激かつ劇的で、筋肉周辺組織の壊死を起こしたり(このことより、「人食いバクテリア」と呼ばれることもあります。)、血圧低下や多臓器不全からショック状態に陥り、発病後数十時間で死に至ることも少なくありません。

 

4 治療

 集中管理のもと、抗菌剤による治療が行われます。筋膜炎の場合は、壊死を起こしている部分を切除し感染の拡大を防ぎます。重症化のリスクを下げるためには、早期に治療を開始することが重要です。

 

5 予防のポイント

 傷を清潔に保ち、創部の発赤や腫脹、痛み、発熱など、感染の兆候が見られた場合には、直ちに医療機関を受診して下さい。

 

6 診断・感染症法との関連

 診断は、上記の症状と、細菌検査による感染部位からのレンサ球菌の検出です。感染症法では、5類感染症に定められており、診断した医師は7日以内に最寄の保健所に届け出ることが義務付けられています。

 

7 さらに詳しい情報が必要な方は

本ホームページに関わる著作権は東京都健康安全研究センターに帰属します
© 2015 Tokyo Metropolitan Institute of Public Health. All rights reserved.