東京都健康安全研究センター
細菌性赤痢 Shigellosis

更新日:2015年7月14日 

1 細菌性赤痢(Shigellosis)とは

 細菌性赤痢は、赤痢菌による感染症です。世界中で広くみられる感染症で、特に衛生状態の悪い国に多くみられます。

 

2 原因と感染経路

 病原体は赤痢菌(Shigella flexneri)です。1897年に医師の志賀潔がこの細菌を発見したため、学名はShigellaになりました。赤痢菌には、A群(志賀赤痢菌;Shigella dysenteriae)、B群(フレキシネル菌;S.flexneri)、C群(ボイド菌;S.boydii)、D群(ソンネ菌;S.sonnei)の4種があります。 

 感染経路は、汚染された食物・水などを摂取することによっておこる感染、細菌が付着した手や食器などを介して感染することがあります(経口感染)。

 

3 症状

 潜伏期間は1~5日(通常1~3日)です。1~2日の発熱とともに、腹痛・下痢症状がみられます。最も病原性の強いA群(志賀赤痢菌)では、血便やしぶり腹(トイレにいった後でもすっきりせず、またトイレに行きたくなる状態)を伴いますが、他の3種の赤痢菌では血便をみることはほとんどありません。特にD群(ソンネ菌)では、症状が軽く、軟便や軽度の発熱で経過することが多くみられます。

 

4 治療

 治療は、成人例ではニューキノロン剤、小児例ではホスホマイシンを使用します。下痢や発熱が激しければ、症状に応じた対症療法も行います。

 

5 予防のポイント

 衛生状態の悪い地域では、生水、氷、生野菜、カットフルーツなど加熱されていない食品を喫食しないようにしましょう。予防接種はありません。トイレの後や食事の前には石鹸と流水で十分に手を洗いましょう。

 

6 診断・感染症法との関連

 細菌性赤痢は、便を採取して、病原体分離・同定することによって診断します。感染症法では、三類感染症(全数把握対象)に定められており、診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届け出ることが義務付けられています。

 

7 さらに詳しい情報が必要な方は

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