東京都健康安全研究センター
インフルエンザニュース(1998年1号)
この情報は医療機関等向けに提供しています。 1998(平成10)年12月1日

 

1 流行時期到来

 インフルエンザは例年11月半ばから3月の冬期の乾燥期に流行が多くみられます。都の感染症発生動向調査でも、インフルエンザ様疾患の報告数は、42週・5件、43週・25件、44週・12件、45週・45件、46週・50件と増加しています。インフルエンザ様疾患による学級閉鎖も京都府、島根県、川崎市に続き東京都でも、11月27日に府中市の小学校で初発がありました。

 

2 予防方法について

  1. 手洗いとうがいの励行
  2. 室内の適度な加湿と換気
  3. 規則正しい生活と休養
  4. バランスのとれた食事と適切な水分の補給
  5. 必要な時以外は人込みへの外出を控える
  6. ワクチン接種についてはかかりつけ医と相談して下さい

 

3 早期の受診を

 インフルエンザは、乳幼児や高齢者、基礎疾患のある方に感染すると重症化しやすいので、症状がでれば早めに診察を受ける等の注意が必要です。

 

4 ワクチン株について

今季のワクチン株は以下のとおりです。

A型株
A/北京/262/95(H1N1)
250CCA/ml 相当量
 
A/シドニー/5/97(H3N2)
300CCA/ml 相当量

B型株
B/三重/1/93
300CCA/ml 相当量

合計
850CCA/ml 相当量

 

5 インフルエンザ治療薬を初認可

 厚生省は11月27日、A型インフルエンザウイルス感染症の治療薬として「塩酸アマンタジン」を承認した。インフルエンザ治療薬が国内で認可されるのは初めて。ただし、医師が必要と判断した場合に投与される要指示薬で、市販はされません。

                 

6 インフルエンザウイルスの分離について

 国立感染症研究所感染症情報センターによると、福岡市内の感染症発生動向調査定点からの検体より、今シーズンのインフルエンザウイルスの分離第1報がありました。分離されたウイルスはA(H3)型とのことです。 


 衛生局医療福祉部結核感染症課

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