東京都健康安全研究センター
インフルエンザ抗体保有状況とウイルス検出状況

11.インフルエンザ抗体保有状況とウイルス検出状況

 インフルエンザ抗体保有状況調査速報第2報(IASR Vol.22 No.12)によると、2001年秋に実施した流行シーズン前の今季各ワクチン株に対する抗体(HI抗体価40倍以上)保有状況調査では、図1のように、A香港(H3N2)型
(A/Panama/2007/99)株に対する保有率は5歳から9歳をピークに10歳代でもやや高いが、その他の年齢層ではやや低い結果を示しました。この傾向はAソ連型(A/New
Caledonia/20/99)株に対する保有率でも同様に認められました。しかし両者を比較すると、すべての年齢域でAソ連型株に対する保有率がA香港型のそれを下回っており、とりわけ5歳から9歳と10歳代ではその差が顕著でした。B型(B/Johannesburg/5/99)株に対しては10歳から19歳が比較的高くなっていました。

 一方、今季の年齢階級別のウイルス検出状況(2001/10/9/〜2002/1/31まで)を図2に示しましたが、0歳から4歳ではA香港型、Aソ連型の両ウイルスが、ほぼ同じ割合で多数分離されているのに対し、5歳から49歳までの各年齢域ではAソ連型ウイルスの方がA香港型よりも多く分離されています。

 今季に分離されたウイルスの抗原性状は、前号(Vol.4 No.6)で紹介したように、A香港型と Aソ連(H1N1) 型はワクチン株と近縁であり、それぞれのウイルス分離比率は各年齢域での各ワクチン株に対する抗体保有率が低いほど、逆に大きくなる傾向が認められます。B型ウイルスの抗原性状はワクチン株とやや離れているためか、抗体保有率と、分離されたB型ウイルスの割合の間に、関係は認めにくくなっています。

 

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