東京都健康安全研究センター
インフルエンザウイルスの検査法

7.インフルエンザウイルスの検査法

 インフルエンザと似た症状を起こすウイルスは多数あるので(図1)、インフルエンザであることを確認するには検査が必要です。

 インフルエンザの検査はウイルス検査と抗体検査に大別され、前者はインフルエンザウイルスを検出するもので、後者は感染者の体内のインフルエンザウイルス特異抗体を検出するものです。

 ウイルスの検査には抗原ELISA法、PCR法、ウイルス分離法などがあり、それぞれ特徴があります(表1)。

検査法 検査の原理 感度
(検出に必要なウイルス量 )
検査に要する
時間時期
特徴
抗原ELISA法 検体中のインフルエンザウイルスの抗原を、そのまま特異的な抗で検出 数万個 20〜30 分 ・迅速
・非特異反応あり
PCR法 検体中のインフルエンザウイルスの

遺伝子を、数千万倍に増やして検出

数十個 数日 ・比較的迅速
・高感度
ウイルス分離法

( ウイルス培養法)

検体中のインフルエンザウイルスを鶏卵や細胞中で増やし、ウイルスの性質を確認 数百万〜 数千万個 1〜2 週間 ・時間がかかる
・ウイルスの様々な性質が調べられる。
抗体検査法 感染10〜14日後に上昇する特異抗体を測定   回復期血
液採取後
・時間がかかる
・良好な検体採取
ができ、信頼性が高い

 

 抗体検査では過去にインフルエンザにかかったことのある人は既にインフルエンザウイルスに対する抗体を持っています。そこで、そのシーズンにインフルエンザにかかったことの判断は、インフルエンザの急性期と、回復期(感染10〜14
日後)の抗体価を比べ、回復期の抗体価が上昇した場合に陽性と判定します。そのためインフルエンザの抗体検査では急性期と回復期の2回血液を採取し、2
本の血液中の特異抗体を測定し抗体価を比較する必要があります。

図1 インフルエンザおよびインフルエンザ様疾患から検出された病原体

(国立感染症研究所:病原微生物検出情報より)

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