東京都健康安全研究センター
クラミジア肺炎 Chlamydia pneumoniae Infection(オウム病を除く)

更新日:2017年2月13日

 

1 クラミジア肺炎とは

 クラミジア肺炎とは、細菌の一種であるクラミジアに感染することによる呼吸器疾患です。世界中で発生がみられ、国内においても年間を通じて患者の報告があります。

 クラミジアによる肺炎としてオウム病もありますが、感染症法では、人獣共通感染症で症状の強いオウム病と病態や対応が異なるため、肺炎クラミジアおよびクラミジア・トラコマチスによる肺炎とは区別して扱っており、「クラミジア肺炎(オウム病を除く)」と「オウム病」の2疾患として定義を分けています。(関連情報:オウム病 Psittacosis

 

2 原因と感染経路

 病原体は、肺炎クラミジア(Chlamydophila pneumoniae)とクラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)です。

 肺炎クラミジアは、咳やくしゃみなどによってヒトからヒトに飛沫感染します。クラミジア・トラコマチスは、クラミジア子宮頸管炎をもつ母親から分娩時に産道感染しします。

 

3 症状

肺炎クラミジア

 感染しても無症状であることもまれでなく、そのまま自然治癒することもあります。

 症状が出る場合の潜伏期間は3~4週間程度です。

 上気道炎、気管支炎の場合は乾いた咳、肺炎の場合は喀痰が出ます。発熱は38度未満で咳が長引くことが多く、のどの痛み、鼻汁、声のかすれ、呼吸困難などの症状が出ることもあります。

 高齢者や基礎疾患を持つ場合には、重症化することがあります。

クラミジア・トラコマチス(新生児・乳児肺炎)

 通常は熱が出ることはなく、呼吸が頻繁になる、呼吸時に「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音がする、痰や喀血を伴う湿った咳がでるなどの呼吸器症状がでます。低出生体重児などでは重症化する場合もあります。

 

4 治療

 治療には新生児・乳児にはマクロライド系を使用し、成人ではテトラサイクリン系やニューキノロン系などの抗生剤を使用します。

 

5 予防のポイント

 予防接種はありません。

肺炎クラミジア

 予防には、手洗い、うがい、咳エチケットが有効です。(咳エチケットについて

クラミジア・トラコマチス(新生児・乳児肺炎)

 クラミジア子宮頚管炎をもつ母親から分娩児に産道感染しますので、妊婦の感染を早期に発見し治療を行います。

 

6 診断・感染症法との関連

 病原体、病原体の抗原や遺伝子を検出する、または抗体の検出で診断します。

 感染症法では、五類感染症(定点把握対象)として定められ、定点医療機関から毎週患者数が報告されています。

 

7 さらに詳しい情報が必要な方は

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